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執筆者の写真サンゼ

【100】タイトルベースの作り方[基礎編]シェイプレイヤー講座

更新日:7月18日


■映像の長さ 約11分 / Aeプロジェクトデータ(ページ最下部)

補足:標準エフェクトのみ


■完成映像イメージ


■この動画で学べること

・テレビ番組で見るようなタイトルベースの作り方

・効率化するエクスプレッション

・文字数が変わっても自動でサイズが変わるタイトルベースの作り方

・expressionを用いた自動サイズ調整


 

▼目次

00:00 全体の概要

00:22 キノモトキリンさんから今回の講座について

00:39 Step.1 ロウアーサードって何?

01:09 Step.2 自動フィットするベースを作ろう

02:12 エクスプレッションを入れよう

03:05 エクスプレッションの意味

04:18 位置を調整します

04:35 ベースをデザインしましょう

04:52 ノリシロを作ります

06:19 肩書きを作成します

07:07 Step.3 レイアウト

07:09 サブライン(装飾)を入れます

07:55 バッテンを配置します

08:17 Step.4 全体のアニメーション

08:20 アニメーションの作成

08:50 エフェクトを追加

09:19 サブラインのアニメーション

09:56 完成です!

09:59 次回の講座について


 

制作の流れ


ロウアーサードって何?


ローワーサードとは、テロップにモーションがついたものの事で、海外のスポーツ番組の選手紹介などによく用いられています。海外テンプレートサイトでも盛んに販売されています。日本でも最近はネット番組を中心にローワーサードが見られるようになってきました。

では早速作っていきましょう!!


自動フィットするベースを作ろう


新規コンポジションを作成します。

1920×1080、30f。デュレーションは10秒にしておきます。


背景色をちょっと色のついた赤にしておきます。

作成するグラフィックに対して見やすい背景色にしていきましょう。


次にテキストツールを選択して、名前を打ち込んでいきます。

今回は「KINOMOTO KIRIN」とさせていただきます。


サイズは

一旦、120にさせてもらいます。

テキストレイヤーが隠れる感じで

シェイプレイヤーを引いてあげて

線はなしを選んで、塗りの色はグレーな感じになってれば大丈夫です。


そしてシェイププレイヤーをテキストの下に引いて、レイヤー名を名前ベースとしておきます。


そして、概要欄にあるexpressionをコピペしていきます。


長方形パスのサイズというところを、optionを押しながらクリックしてあげると

expressionのエディタが出てくるので、そこで、こちらの構文をコピー&ペーストします。


シェイプレイヤー 長方形パス の”サイズ”に入れるエクスプレッション

s =

w = s.sourceRectAtTime().width;

h = s.sourceRectAtTime().height;

[w ,h ]



そしてSの隣にカーソル合わせて、この渦巻きのアイコンピックウィップからテキストレイヤーを繋ぎます。

すると、このシェイプのサイズがテキストレイヤーのサイズにフィットするようになりました。更に位置にも構文をコピー&ペーストします。


シェイプレイヤー 長方形パス ”位置” に入れるエクスプレッション

s =

w=s.sourceRectAtTime().width/2;

h=s.sourceRectAtTime().height/2;

l=s.sourceRectAtTime().left;

t=s.sourceRectAtTime().top;

[w+l,h+t]




サイズに入れる構文、位置に入れる構文それぞれあるので注意してください。(03)


ペーストしたら、先ほどと同じようにSの隣にカーソルを合わせて、ピックウィップからテキストを繋げてあげます。


ざっくりこのexpressionの意味をご説明します。

まずはテキストレイヤーのサイズにフィットするexpressionです。


一行目、Sをテキストレイヤーとする。

二行目、WをS、テキストレイヤーの現在時間の幅とする。

三行目、hをテキストレイヤーの高さの値とする。

四行目、W・Hの値をサイズの値に入れ込む



次に位置の構文です。

テキストレイヤーの中央の位置を取得するエクスプレッションです。


一行目、先ほどと同じSをテキストレイヤーとする。

二行目、WをSの現在時間の幅の半分の値とする。

三行目、Hをテキストレイヤーの高さの半分の値とする。

四行目、Lを左からの距離の値とする。

五行目、Tを上からの距離の値とする。

六行目、それらを足し合わせてX軸の位置、Y軸の位置に入れ込む。



複雑でちょっとわかりにくいってなるかもしれないんですが、本当はこのexpressionだけで1コンテンツできてしまうぐらいボリュームのある内容ですので今回はざっくり解説のみにさせてください。


そして今、位置がずれてしまっているので、二つのレイヤーをどちらも選択。

①アンカーポイントを中心にして

②オブジェクトを画面の中心に移動させます。



そしてシェイプレイヤーとテキストレイヤーを親子付けします。


少しデザインしていきます。トランスフォーム長方形を開いて、湾曲のところを35などに数字を打ち込むとシェイプレイヤーが斜めにデザインされます。


位置がずれてしまうので、オプション+ホームを押してからシフト押しながら親子付けをします。今、サイズがぴったりすぎるのでのりしろをつけます。


新規ヌルを作成して名前を「オフセット」にしておきます。

さらにエフェクトプリセットからスライダーを検索して適応させます。


そしてこのスライダー制御の名前も変更します。

コマンド+Dで複製して、WO・HOとします。

意味としては、ワイドオフセット・ハイオフセット


横幅ののりしろ・高さののりしろという意味にしました。



そしてこのスライダーの値を、先ほどの構文と紐付けていきます。


名前ベースを開いてオフセットレイヤーを選択。構文をクリックして、WOをうずまきアイコンからこのスライダーに繋げます。そしてセミコロンで閉じます。


さらに同じようにHO=

と打ち込んだあとピックウィップで

HOのスライダーと繋いでセミコロンで閉じます。



次に一番最後の文章のところに

W+WO、H+HOという文章に変更を加えます。


こうすることで、スライダーの数字の値がオフセットとして追記されます。

続いてこちらの二つのレイヤーを複製して肩書きを作成していきます。


シェイププレイヤーの名前を肩書きベースと変更します。

テキストレイヤーの内容を変更していきます。


今回は例えばフリーランスとしておいて、複製したレイヤーのexpressionを書き換えていきます。Sの隣の文章を選択してあげて新しく出来上がったテキストレイヤーとピックウィップを繋げていきます。



サイズと位置どちらも、同じように書き換えます。肩書きの方は少し上に配置してあげましょう。


肩書きなんで、少しサイズを小さくします。ちゃんとオートフィットができるか一度確認してみましょう。これで自動でサイズがフィットするローワサードが出来ました。




レイアウトしていきます

肩書きベースを複製してあげて


レイヤーの名前をSUBLINEとしておきます。ヌリなし、線だけにしていきます。

色は真っ黒にしましょう。


そしてこのレイヤーを少しずらして一番下に配置します。同じように名前ベースも複製してあげてSUBLIMEという名前に変更。

塗りをなし、線を黒にします。そして、どちらの線の太さも5pxにしました。


こんな感じにレイアウトを整えます。ベースが線でつながっているイメージです。


次に、四隅にバッテンを配置していきます。詳しい作り方は前回お話ししているので

そちらを参照してください。回転とサイズで入ってくるだけのモーションだけを利用しました。四隅に配置していきます。


最後に全体のアニメーションを作成していきます。 

オフセットレイヤーのWOのスライダーのところに

キーフレームを打ってこのキーフレームは1秒のところに置いておきます。


そして、0秒のスライダーの値を-1000にしてベースが消えるぐらいまで調整します。


二つのキーフレームを選択してF9でイージーズをかけて、グラフエディターパネルからイージーイーズを調整しておきます。それとこんな感じのアニメーションが出来上がりました。


このシェイプに合わせてテロップが出てくるようにします。エフェクトプリセットからマット設定をテロップに適用します。


マットを取り込むところを肩書きベースに切り替えます。すると、ベースのアニメーションに合わせてテキストが表示されます。併せて、名前テロップも同じような処理を行います。


ベースに合わせてテキストが出てくるようなアニメーションになりました。SUBLINEにはパスのトリミングを適用しましょう。


終了点を1秒かけて、0から100にアニメーションするキーフレームを打っていきます。

1秒のところで終了点を100。レイヤーのインのタイミングを20フレームぐらいにしてあげるとオフセットのアニメーションと被らないので良いかもしれません。


もう1本のSUBLINEの方にもパスのトリミングをコピペして、レイヤーのインタイミングを同じように20フレームのところにしておきます。

これでローワーサードの基礎は以上となります。 ありがとうございました!



 

■第2弾 タイトルベースの作り方 応用編

次の応用編はメンバー限定動画です。

ロウアーサードプレミアに読み込む方法と

ロウアーサードを極めるおすすめスクリプトを紹介します。


【101】タイトルベースの作り方[応用編] キリン先生のシェイプレイヤー講座②



■第3弾 SFユーザーインターフェース 基礎編・応用編

SF映像にぴったりのHUDの作り方をご紹介します。

今回と同じく基礎編・応用編の2本構成で公開します。


基礎編は基本的なレイアウトの方法。

応用編はテキストアニメーションやおすすめのスクリプトの紹介となっています。


【102】SFユーザーインターフェースの作り方[基礎編]

キリン先生のシェイプレイヤー講座③


【103】カッコイイSFユーザーインターフェースの作り方[応用編]

キリン先生のシェイプレイヤー講座③


無料で見れる基礎編だけでも、学びある内容になっています。ぜひご覧ください


 

■動画で紹介していたExpression


シェイプレイヤー 長方形パス の”サイズ”に入れるエクスプレッション

s =

w = s.sourceRectAtTime().width;

h = s.sourceRectAtTime().height;

[w ,h ]



シェイプレイヤー 長方形パス ”位置” に入れるエクスプレッション

s =

w=s.sourceRectAtTime().width/2;

h=s.sourceRectAtTime().height/2;

l=s.sourceRectAtTime().left;

t=s.sourceRectAtTime().top;

[w+l,h+t]


 

▼プロジェクトファイルをダウンロード

収集環境

Ae CC2020 (17.6.0)


※その他、有料プラグインを使用しているケースもあります。お持ちでない方は各プラグインの体験版などで作り方を学んで頂けますと幸いです。個別での質問やサポートは行えませんのでご了承ください。


以下、ダウンロードリンクです。

記事の続きは…

sanze-echo.com を定期購読してお読みください。

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